展示内容

20世紀最高の物理学者と称される、アルバート・アインシュタイン(1879~1955年)。ノーベル物理学賞受賞100年記念の特別展を開催します。「一般相対性理論」や「特殊相対性理論」などのアインシュタインの科学理論や、日本とのつながりなどを、国内外の貴重な資料やゲーム体験や科学おもちゃを通して子どもたちが楽しみながら学べる内容です。

頭の中で様々な仮説を立て、ダイナミックな理論を構築したアインシュタイン。その出発点は頭の中の空想だったからこそ、誰よりも柔軟で規格外の仮説を立てることが出来たと考えても過言ではありません。
この特別展では、アインシュタインの頭の中で描かれた世界をきっかけに、科学の出発点である物事を不思議に思う力や探求心を子どもでも感じることができる展示を目指します。大人の皆さまにも、改めて考えることのなかったたくさんの不思議や、昔学校で習ったときには難しく聞こえたあの理論を、「そうだったのか」と目からうろこの展示でお楽しみいただけたらと思います。

第1章

幼少期の写真や青年時代までのエピソード、周囲の人間関係を紹介するほか、ヘブライ大学(イスラエル)や慶應義塾図書館などが所蔵する写真や手紙などの資料を展示。また1922年の日本滞在時のエピソード、名古屋との関わりなどを紹介します。

第2章

アインシュタインが発表した4つの代表的な科学理論「ブラウン運動」「光電効果」「特殊相対性理論」「一般相対性理論」について、遊びながら学べる体験展示やゲームが多数登場。漫画や絵本パネルも使って分かりやすく紹介します。

光のランダムウォーク

たばこの煙や、水の中に入れた花粉から飛び出した微粒子は、生き物ではないのに勝手に動いているように見えます。それは「ブラウン運動」のしわざです。気体や液体の中にある微粒子は、熱運動をしている分子に衝突され、不規則(ランダム)に動かされています。このような微粒子の運動を「ブラウン運動」といいます。
このコーナーでは、不規則(ランダム)に光る床に沿って歩いてみよう。なかなかゴールまでたどり着かない、不思議な動きを体験してください。

光の粒で電子を飛ばそう!

みなさんは光のこと、どれぐらい知っていますか?「光は波だ」「いや粒だ」と長年続いた論争に決着をつけたのがアインシュタインです。「光は粒子であり、波でもある」と二面性を発見し、ノーベル物理学賞を受賞しました。
このコーナーでは、光の粒に見立てたボールを、的に当てるゲームを行います。様々な色のボールを的に当てると「でんしくん」が飛び出します。ボールの色によって、でんしくんが飛び出す高さが違います。多くのでんしくんを飛ばして、高得点を目指そう!

爆弾解除!光速サイクリング

アインシュタインが16歳のとき、「もし自分が光の速さで飛んだら、顔は鏡に映るのだろうか?」という疑問を持ったことがきっかけで誕生した「特殊相対性理論」。「止まった光などありえない」と考えて悩んだアインシュタインが後に発見したのが、「光の速さは、誰が見てもつねに秒速約30万kmで進む」という「光速度不変の原理」です。ここから、「時間や距離は絶対的なものではなく、立場によって変わる相対的なもの」ということを導き出しました。
このゲームでは、光速度不変の原理によって起きる不思議な現象を体験していただけます。1年後に爆発する爆弾を自転車に乗せ、光の速さでも2年かかる惑星までこぐというシミュレーションゲーム。途中で爆弾は爆発してしまうのか?それとも“もしも光の速さで自転車を漕げば”爆弾解除ができるのか?自転車を漕いでどんどん光の速さに近づけていくと、周りの景色はどう変化するのか、どうすれば爆弾は解除できるのか。ドキドキハラハラのゲームを通して時間と距離が伸び縮みする世界の変化を体感できるコーナーです。

天体になって宇宙を歩こう

特殊相対性理論に加速度と重力を加えて、発表したのが一般相対性理論です。この理論では「重いものの周りでは、時間は遅く流れる」「重いものの周りでは、空間がゆがむ」ことが示されました。地球も重い星なので、「海の底」と「エベレストの頂上」では、地球から離れているエベレストの頂上の方が時間が少し早く進んでいることになるのです。
このコーナーでは、自分の動きに合わせて空間に歪みが生まれ、その歪みによって光の動きにも影響がもたらされることを、デジタル宇宙空間の散歩で体験していただきます。

第3章

アインシュタインは天才と呼ぶにふさわしい人物ですが、研究の未来を正しく予想できなかったこともありました。「計算上のものでしかない」と言っていたブラックホールや、「観測することは不可能」と言っていた重力波など、アインシュタインの言葉を覆す現代の最新研究や研究施設などを紹介。また、第二次世界大戦後の平和活動、日本人研究者との交流についても触れます。